2014年3月24日

新橋演舞場

スーパー歌舞伎II
空ヲ刻ム者
―若き仏師の物語―



  • 脚本が理屈っぽすぎ.主人公の悩みがわかりづらく,どうしてその結果としての行動が出てくるのか理解しづらい.左翼的な民衆観でストーリーが進んでいたのが,いつの間にかそれがどこかにいってしまった.あらら,民の苦労は未解決のまま.
  • 各幕に一人づつ主人公に抱かれて死んでいくのは,かなりくどいのではないかと.
  • 大道具,照明,スモークなどは面白く見られた.九龍の屋敷で,背景の2体の大きな仏像のセットは秀逸.
  • セリやスッポンの多用も面白く見られた.
  • 劇伴が録音で,残念.自分が劇場に魅力を感じていた大きな理由が,生の下座音楽を聞くことにあったということがあらためてわかった.
  • 席は2階の最前列,宙乗りが近寄ってくると,観客は大興奮.

2014年3月21日

南座

三月花形歌舞伎

松緑,菊之助等

一、御摂勧進帳 (ごひいきかんじんちょう)
一幕目 山城国石清水八幡宮の場
     ─ 暫 ─
二幕目 加賀国安宅の関の場
     ─芋洗い勧進帳─
   

二、京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)
道行より鐘入りまで


所用があり,京都へ行くついでに南座で観劇.20年以上前の梅玉,福助襲名を3階席から見物して以来の南座となった.籠釣瓶を見たような記憶がある.当時京都に住んでいたが,薄給のため良い席は取れなかった.今回は花道にも近い一等をとった.1000席くらいで規模は歌舞伎座の半分くらいなのか.

娘道成寺大変結構でした.

あくる日の昼は,京都駅に近いところで会席料理.詳細は書かないが,2回目の訪問.味を再確認.現在,一番気に入りの和食といえる.最近のトレンドは,お椀に焼き魚を入れること,刺身に醤油に加えて味変用調味料を出すこと,刺身のつまにスプラウト系を多用すること,といったところか.

2014年3月16日

サントリーホール

京都市交響楽団東京公演

ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 op.18
マーラー: 交響曲第1番 ニ長調 「巨人」



  • P席前から2列目.ほとんどオケメンバーの気分である.楽しい.
  • パーカッション激近!
  • 指揮者がよく見える.こういう風に見えているのね.(マーラーに合わせてラジオ体操をしている怪しいおっさんにしか見えないシーンもあったが…妄言すみません)
  • 指揮者の顔芸もよく見えた.サムズアップが好きなのねこの人.
  • 協奏曲ではピアノが遠くて(おまけに反響版が一般客席向け),音量的にオケに負けてあまりよく聞こえなかった.残念.(前から指摘されているようですね)
  • 交響曲ではそのような問題なし.最終楽章は大いに盛り上がった.
  • 最安席でこれだけ楽しめるのはいいかも.
  • 5年ぶりの東京公演とのことで,気合にみちた演奏を聞けたといえよう.

2014年3月4日

歌舞伎座

鳳凰祭三月大歌舞伎
昼の部

一、壽曽我対面(ことぶきそがのたいめん)
   
工藤祐経 梅 玉
曽我五郎 橋之助
曽我十郎 孝太郎
近江小藤太 松 江
八幡三郎 歌 昇
化粧坂少将 児太郎
喜瀬川亀鶴 梅 丸
梶原平次景高 桂 三
梶原平三景時 由次郎
大磯の虎 芝 雀
鬼王新左衛門 歌 六
小林妹舞鶴 魁 春

二、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)
   
山蔭右京 菊五郎
太郎冠者 又五郎
侍女千枝 壱太郎
同 小枝 尾上右近
奥方玉の井 吉右衛門

恋飛脚大和往来
三、玩辞楼十二曲の内 封印切(ふういんきり)

亀屋忠兵衛 藤十郎
傾城梅川 扇 雀
丹波屋八右衛門 翫 雀
井筒屋おえん 秀太郎
槌屋治右衛門 我 當

四、二人藤娘(ににんふじむすめ)
   
藤の精 玉三郎
藤の精 七之助



  • 人間国宝を4人も一度に見ることができた.
  • でも,4幕見るとけっこう疲れる.去年の3部制の時は2幕だったので物足りなかったのはたしかだが.
  • 今月はあと二回芝居見物がある.