2014年7月8日

歌舞伎座

七月大歌舞伎 夜の部

・猿翁十種の内 悪太郎
   
市川右近・猿 弥・弘太郎・亀 鶴

松羽目ものの始まりだが,背景の松は絵でなく置物だし,囃子は舞台の上手で背景の裏から聞こえてくるしで,何か変だなと思っている間もなく,がらりと舞台転換.おどろいた.感銘した.

・修禅寺物語
   
中 車・月乃助・寿 猿・春 猿・笑三郎・亀 鶴

中車声量不足.最後,娘の断末魔を見たいといったところで,笑いがおこるようでは,それまでの演技で,夜叉王の狂気性を十分観客に植え付けることができていなかった,というところか.

・天守物語
   
玉三郎・海老蔵・門之助・吉 弥・尾上右近・猿 弥・市川右近・中 車・我 當

天守物語はその昔,玉三郎の初役の舞台を教育テレビで面白く見た.桃六の役を小沢栄太郎が演じていた.田宮次郎版白い巨塔の鵜飼医学部長が,最後の最後で出てきて,ずいぶん仰天した.デウスエキスマキナ的な落ちにも,驚いたものだが.30年以上前の話である.その後,鏡花の戯曲に,しばらくはまったんだった.



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