2012年12月21日

東京文化会館 小ホール

プラチナ・ソワレ第3夜 
ヴァイオリン:堀米ゆず子 チェロ:山崎伸子 ピアノ:津田裕也


上野は小ホールからということで、今夜のコンサートに。

築50年くらいで年季を感じる建築で、この時代にはこういうコンクリート打ちっぱなしが多かった。西の方では、京都の国際会議場に似たテイストを感じる。

小ホールへのアプローチや、中に入ってから左手にまわった通路から、大ホールのホワイエや、レストラン内部が見渡せて、面白かった。また、小ホール自体の配置も、ステージが普通とは逆にもぎり場所近くになる。また、同時にホール全体が廻廊で囲まれていて、そこを一周するのもなかなか楽しく、窓からの景色も楽しめて、よく考えらている建築設計だと思った。

ホールの残響は強くはないが確実にあり、同時に細かい音がわかりやすい。今夜のような室内楽にピッタリとしたものである感が深い。この小ホールの評判がいいのも頷ける。

演奏は緻密なアンサンブルが楽しめた。緻密すぎて、トリオの第一楽章が、自律神経刺激しまくりで、やや辛かった。シューマンの曲想の緊張感がビシビシ伝わってくる気がしたので…アンコールにビオラが加わったのは、ちょっとしたサプライズ。

個人的な室内楽用の小ホールの巡礼はまだまだ進んでいないが、ここが今後のスタンダードとなるのであろうと思う。このホールを消化したうえで、さらに優れた音響設計をおこなったホールに、いつか出会えることだろうと思う。


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